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遠州掛塚(砂町)で明治から昭和40年頃まで、刳り物や挽き物などの木工製品を製作していた「くりものや」 2017年秋、二人の三代目により、くりものやが復活しました。

くりものやとしょっき

漆塗りの名産地でもない遠州で、くりものやは何を作っていたの?

もちろん、食器も作ったんだけど、
昭和のくりものやが一番多く作った製品は何かというと、


織物に使う糸巻き(木管)だったのだそうです。
上の動画で、木製の船みたいな「シャトル」が往復して横糸を供給します。
そのシャトルの中に入っている糸巻きが木管。
力織機、自動織機を発明した豊田佐吉翁を輩出した遠州地方は、織物の一大産地でもありました。
「小さな車大きな未来」のスズキだって、元は織機のメーカーだったんですよ。

掛塚では、織機の部品を作る職人さんが他にも何軒もあったそうです。

しかし、戦後にプラスチックが普及しだすと、木管もプラスチック製に変わっていって、仕事が減ってしまいました。

織機の世界でも、何倍もの速度で均質で幅広の布を織ることができる「シャトルレス織機」が開発されて、シャトル織機は淘汰されていくんですね。

ところが!
シャトル織機は今なお使われているのですよ。

ジーンズ好きな方はよくご存知の、ヴィンテージジーンズの「赤耳」
この「耳」ができるのがシャトル織機の特徴なんです。
今でもヴィンテージ501の風合いを求めて、ヴィンテージレプリカのジーンズが作られています。
耳ができるだけではなくて、現代のシャトルレス織機は14オンスとか、16オンスの太い糸が使えないとか、織り上がりにムラがあるほうがデニムの風合いが出て、タテ落ちと呼ばれる微妙な色落ちになるので、ヴィンテージ風デニムを織るのはシャトル織機じゃないとダメなんだそうです。

一度に折れる幅も小さく、スピードも遅いので効率は悪いのですが、値段は高くても、味のあるデニムを求める人がいるから、旧式のシャトル織機もまだまだ現役でいられるんですね。

昭和の時代には、プラスチックに敗れてしまったくりものやですが、今は手作りのよさ、木の温かみが見直されている時代です。ヴィンテージジーンズのように、愛され、求められるものを作っていきたいと考える三代目でありました。

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